10月 16 2020

24歳のときに「はしか」にかかりました。初期症状としては体がだるい程度で、「疲れがとれないのかな?」と思っていたのですが、次の日に症状が悪化。気持ち悪くて食欲がなく、高熱が出ました。さらにその後、手足や顔に赤い発疹が出現。さすがにこれはただの風邪ではないと思い、近くの病院にフラフラになりながら家族に連れて行ってもらいました。

病院へ行ったところ、「はしか」であることが判明。医師に「最近、子供と接したことはないか?」と聞かれましたが、私自身、子供もおらず、子供と接する機会もなかったので、なぜ「はしか」に感染してしまったのかはいまだに謎です。電車やバスを使用することが多いですし、週末行ったショッピングモールなどかもしれません。

夜間診療に行ったのですが、高熱があり症状が重かったため、病院についてすぐに診てもらうことができました。ベッドの上であおむけになり、聴診器をあてられたり喉の奥を見られたりしました。その後、手に発疹があること等から「はしか」であると判断され、そのまま病院に入院するように言われました。

「はしか」は感染する病気のため、個室での入院となり、退院するまでは絶対に部屋から出てはいけないと病院側から説明を受けました。処置としては、食欲がなかったので2~3日程度点滴を受けたのと、また飲み薬を処方されました。入院して2~3日程度は辛かったのですが、4日目頃には回復して食欲も出て来て、いつも通りに過ごせるようになりました。

隔離されていたので食事のお膳の上げ下げは看護師さんに全てお任せしていました。入院したばかりの頃は食欲がなく、お膳を運んで頂いてもほとんど手をつけずに返していたのですが、看護師さんの計らいでのど越しの良いフルーツやゼリーだけを私の元に残してくれたのが嬉しかったです。

結局食べられなくて、次の日に回収されたりしていたのですが、それでも毎日のようにのど越しのよいものがあるときは私の横に置いたままにしてくれたので有難く思いました。少しでも栄養のあるものがとれるようにという、看護師さんの思いやりが垣間見えたようで、その看護師さんの優しさに心がほっこりしました。

また、部屋で一人きりになっている私のことを思い、気さくにいろんな話をしてくれる看護師さんもいて心が和みました。一人で1週間、隔離された部屋に入院というのは正直きつかったのですが、看護師さんがたまに来て「何の本読んでいるんですか?」「その作者さん、面白いですよね、私も読んだことあります」など、他愛のない会話をしてくれたので、そこまで心細く感じることもありませんでした。

「はしか」になって夜間診療に行った際に症状が重すぎたためか、二人の医師が症状を診察してくれました。しかし一人の早く帰りたい年配の男性医師が、適当に診察を切り上げようとしていたのが分かりました。こんなに苦しんでいるのに、患者の前で「もういいでしょ」「いいんじゃない?」と周りの人に連呼していて、腹が立ちました。

ですが、もう一人の若い男性医師がその医師に対して、「もっとしっかりと見た方がよい」と提言。そのおかげで私は入院し、しっかりと治癒することができました。あの若い男性医師がいなければ、適当にあしらわれて家にそのまま帰宅させられていたと思います。もっと苦しい思いをしていたかもしれないと思うと、ぞっとします。

同じ病院だとしても、大きい病院であればあるほど様々な医師がおり、どの担当医師かで自分の扱い方が変わるのだなと痛感しました。患者の立場で親身になってくれる医師なら良いのですが、そうではない場合、最悪治癒できない場合や手遅れになる場合もあるかもしれないと感じました。